学校サイトを訪れるのは一人ではありません。受験を考える生徒本人、費用や進路を見る保護者、そして生徒を送り出す中学校の教員。三者は見たい情報も、意思決定のタイミングも異なります。ページを増やす前に、まず「誰の、どの判断を助けるページか」を整理することが出発点になります。
なぜ「載せる情報」から考えると失敗するのか
多くの学校サイトは、学科紹介・施設紹介・行事といった学校側が伝えたい情報の並びで作られています。しかし訪問者が知りたいのは、自分の状況で次に何をすればよいかです。情報の網羅性ではなく、意思決定の順番に沿った導線があるかどうかが、問い合わせや出願の差になります。
そこで、三者の意思決定者ごとに必要な情報を分けて考えます。
意思決定者ごとに必要な情報は違う
| 意思決定者 | 主に見る情報 | 判断したいこと |
|---|---|---|
| 生徒本人 | 学校生活・部活・在校生の様子 | ここで3年間を過ごしたいか |
| 保護者 | 進路実績・学費・安全・サポート体制 | 安心して通わせられるか |
| 中学校教員 | 入試要項・進路実績・受入方針 | 生徒に薦められるか |
同じ「進路実績」でも、生徒は憧れとして、保護者は投資対効果として、教員は指導の根拠として見ています。ページを分けなくとも、同じ情報を三者の視点で語り直すだけで伝わり方は変わります。
最低限そろえたいページ
- 募集・入試情報:日程、要項、募集人数、出願の流れを一箇所に集約する
- 学校生活:在校生の一日、部活、行事を写真と短い言葉で
- 進路・実績:数字だけでなく「どう支援したか」を添える
- 学費・サポート:費用と、奨学金・相談窓口をセットで
- オープンキャンパス:申込から当日、その後の出願までを一続きに
- アクセス・お問い合わせ:迷わせない連絡導線
「オープンキャンパス」は独立した導線として設計する
募集における最重要接点はオープンキャンパスです。申込フォームだけを置いて満足せず、申込 → 参加 → 出願までを一続きの導線として設計します。詳しくは関連記事のオープンキャンパスの申込導線を増やす設計で扱います。
まず何から着手するか
すべてを一度に作り直す必要はありません。次の順で整理すると、少ない工数で効果が出やすくなります。
- 三者それぞれの「知りたいこと」を書き出す
- 既存ページを三者の視点で棚卸しし、過不足を洗い出す
- 不足している導線(特にオープンキャンパス〜出願)から着手する
情報を足すよりも、誰の判断を助けるかで並べ替えること。それが学校サイト改善の起点です。